自然界に必然性を以ち存在している規則性を以った癒しの音(観念)


自然界は独特の癒しのリズム(ゆらぎ)に満ちています。
‘ ゆらぎ ’は宇宙誕生の源泉とも言われており、私たちに生命の躍動を与えています。
不思議な‘ ゆらぎ ’について、起源と特徴、活用法を、科学と純粋な知識 ‘ヴェーダ’ の視点よりご紹介します。

※ヴェーダ / Veda
「知識」を意味するサンスクリット語です。広く「科学」の意味も含まれます。
一般的にはインド最古の宗教文献を指すことが多いようですが、本来は 「宇宙の根源的な知性」 を顕し、インド哲学として体系立てられています(なかでも六派哲学は名高く、ご存知の方も多いと思います)。
ヴェーダは日本においても伝播し、1990年代頃より、 ‘アーユルヴェーダ’ は美容関連として、 ‘ジョーティシュ’ はインド占星術(星占い)として、数多くの女性誌で取り上げられ、広く知られるようになりました。現在、その叡智は国内各大学のインド哲学科、インド哲学研究室等にて教授、研究されています。
海外においては、インド建築学(インド風水) ‘ヴァーストゥ’ の活用により、マイクロソフト、アマゾン、ボーイング等アメリカのファースト企業の社屋建築がなされた、との一説は有名です(真偽は定かではありません)。また、日系企業では、自動車大手スズキのインドの子会社が工場に取り入れ、悪化中だった業績が急回復し躍進を続けている、というニュースもあります。
全てのヒマラヤハウスブランド と ヒマラヤハウスの創造活動は、純粋な知性 ‘ヴェーダ’ の恩恵により顕れております。


○ 不思議なゆらぎ

そよぐ風の感触
小川のせせらぎの音
木漏れ日のゆらゆらとした光

皆さんは自然のなかで、リラックスし癒されるという感覚を覚えませんか。
自然界の営みに触れると、心地よい安らぎに包まれるのはなぜでしょうか。

その答えは、宇宙の創まりのもとになった不思議な‘ ゆらぎ ’にありました。


自然界(宇宙)を見渡しますと、全ての事象は常に変化し揺れています。
様々な事象は平均的には一定であるかのように見えても、その平均値のまわりで予測のつかない変動をして、繰り返すことのない一度きりの変化を積み重ねていきます。

「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人 と、栖(すみか)とまたかくのごとし。‥朝に死に夕に生るるならい、ただ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、何方(いずかた)より来たりて、何方へか去る。」

鴨長明の「方丈記」の一節は、変わらないことと変わることを同じ川の側面として捉え、同時に起こる泡の存亡は宇宙の創造と破壊のリズムを表現して、見かけの常と無常を見事に言い得ています。
そして、人は何処からやってきて、何処に行くのだろうという、人類の究極の問いを投げかけています。

純粋な知識‘ヴェーダ’では、絶対界の微かな‘ ゆらぎ ’から、相対界が創造されているとしています。

現代の科学においても、私たちの宇宙は、時間も空間もまた物質もない無の状態の‘ ゆらぎ ’から生まれたと考えられています。

この世界の一切は波であり、その躍動は全くの無秩序ではなく、リズムをもっています。
そのようなリズムは宇宙の一部である、地球上のあらゆる自然現象や生命現象にも表現されています。


皆さんは、‘ 1/f ゆらぎ ’(えふぶんのいちゆらぎ)という言葉をご存知でしょうか。
‘ 1/f ゆらぎ ’とは、規則正しくはないが、ある法則性をもち、自然界に普遍的に見られる現象で、あらゆる自然現象の変化の源となる法則だと言えます。

現在、自然界を支配しているリズムというのが、1/f ゆらぎ のようです。
太古宇宙がビックバンを起こしたときに、種々のリズム 1/f 0(えふぜろじょうぶんのいち)~ 1/f n(えふえぬじょうぶんのいち)が存在していました。
それらのリズムのうち、最も寿命の長かった 1/f ゆらぎ が今も自然界で働いていると言われています。

1/f ゆらぎ は、私たちが心地よいと感じるリズムとして、紹介されています。
宇宙や地球の自然界のなかにも 1/f ゆらぎ に相当する現象がいろいろとあって、私たちの感じる心地よさと深いところでつながっているのではないかと考えられました。

近年、ゆらぎ理論が注目され、人に快感を与えるリズムとして、人間工学的に研究されています。
研究が進むにつれて、1/f ゆらぎ は宇宙線、結晶の格子振動、液体、地球の自転、自然現象、生物など森羅万象に及んでいることが解明されてきました。

そよぐ風、小川のせせらぎ、木漏れ日、星の瞬き、うちよせる波、炎のゆらめき、かげろう、鳥のさえずり、蛍の光など、自然界のあらゆる現象に 1/f ゆらぎ を見ることができます。
自然界の一部である私たちの生理では生体信号や心拍の間隔、呼吸、脳波、目の動きなどに、
人間活動において、芸術の分野では音楽の強弱やテンポ、絵画の濃淡の変化などに、
人の行為や手作業でつくったものには、ゆらぎ が残り、美しさや懐かしさ、温かさを感ずるものは、ゆらぎ をもっています。
物性的には電車の揺れや金属の抵抗、ネットワーク情報流などにも存在します。


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○ 心地よさの理由

自然界の営みには 1/f ゆらぎ が満ちていて、心地よく快適で、私たちに安らぎや幸せを感じさせてくれます。
なぜ、私たちは‘ 1/f ゆらぎ ’に心地よさを感じるのでしょうか。


音楽の心地よさ

音楽と雑音を例に考えてみましょう。
人は教わらなくとも、音楽と雑音を聞き分けることができます。
人は胎教で音楽を喜ぶことから考えると、生まれる前からすでに音楽に心地よさを感じるのだと思われます。
音楽と雑音は物理学的にはどちらも音響振動です。
音が伝わる仕組みは同様で、発生源が空気に圧力の変動を発生させ、これが音波(圧力波)として空気中を伝わって、耳の鼓膜を振動させます。
しかし、音楽と雑音が私たちに与える感じは全く異なります。

いろいろな音楽を調べたところ、私たちが快いと感じる音楽は、周波数の時間的変動が 1/f ゆらぎ になっていることがわかりました。
音楽は、楽譜上のピッチを周波数に換算して分析しても、1/f ゆらぎ にはなりません。
楽譜は音楽を記録するための覚書であり、生きた音楽は、楽器や演奏者、音色の変化などの ゆらぎ による、耳に聴こえる音楽で、音楽の面白さは、1/f ゆらぎ にあると言えます。

音楽は期待性と意外性が拮抗した適度な相関性と変化のバランスのとれた快い音で、基本的に 1/f ゆらぎ をしています。
無意識のうちにでも、音楽のメロディー変化が適度に期待通りであれば、予測が楽しめます。かといって意外性がないと単調に感じて退屈してしまいます。
名曲と言われるクラッシクやバラード調の美しく流れるような音楽はきれいな1/f ゆらぎ をしていることが多く、音楽らしからぬ前衛的な曲はこの限りではないということが検証されています。

一方、規則性がなく予測できない 1/f 0 ゆらぎ(後述)は、うるさく不快に感じる音であり、雑音とされます。

音楽には共通の 1/f ゆらぎ という普遍性がありますが、それぞれの曲には固有性もあります。
しかし、音楽が時代や環境、文化を超えて好まれるのは、音楽を快いと感じる共通の価値観が普遍的な性質だからと考えられます。

音楽は心地よく聞こえて快感を覚え、雑音はうるさく聞こえて不快に感じることで、音楽と雑音を聞き分けることができるという私たちの感性の源は、生体のリズムにあります。


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生体のゆらぎ

自然界の一部である人間の生体におけるリズムもまた ゆらぎ を伴っていることがわかりました。
人体という複雑なシステムをコントロールするために、体内で情報伝達の役割を担っているのがニューロン(神経細胞)と軸策による神経回路です。
神経は蜘蛛の巣のような形の細胞で、身体の隅々まで繋がっています。
神経細胞は、様々な情報を電気的な信号として伝えることで、その機能を果たしており、神経細胞から神経回路を通って脳に達し、また同じように逆の経路で末端の細胞にまで伝わります。

生体のニューロンから生体信号として発射する電気パルス(電気信号)の間隔を調べたら、1/f ゆらぎ をしていました。
心臓の拍動もこの電気信号で起こっているため、心拍リズムの間隔は、きれいな 1/f ゆらぎ になっています。
生体のリズムは神経細胞が発射する電気信号で決まり、生体リズムは全て 1/f ゆらぎ に従っているという発見でした。
体温の変化、呼吸数、目の動き、脳波(特にα波)にも 1/f ゆらぎ があることが検証されています。

実際に、手拍子でリズムを刻むと 1/f ゆらぎ は現れますが、メトロノームの音を聴きながら手拍子を打つと、間隔のゆらぎは現れずほとんどランダムになります。
メトロノームに合わせようとするために生体固有のゆらぎが消えてしまうようです。
手拍子を打っている人も、聞いている人もこのゆらぎには気がつきません。
なぜかと言えば、生体そのものが 1/f ゆらぎ のリズムをもっていて、精度が同じであるためわからないからです。


人間の生体機能の制御は全て電気パルスで行われ、その基本的なゆらぎは 1/f ゆらぎ であることがわかりました。
さらに、生体はこの 1/f ゆらぎ をうまく活用していて、ゆらぎがある方が機能をコントロールしやすいのではないかと考えられています。

例えば、目の動きは常に焦点に合っているわけではなく、前後にふらふらと動いています。それは、見るものの位置が変わったときに、すぐに焦点を合わせやすいからです。
焦点だけでなく、目玉もちょこちょこ絶えず動いているのは、網膜の上の感度を調整することで像を捉えているからで、目玉の動きを止めると見えなくなります。

同じ臭いが続くと慣れて感じなくなるように、感覚は変化がないと刺激として感じにくくなります。
生理機能のいたるところに 1/f という微妙なズレが見られるのは、変化を感じて調整するための刺激としての意味があるのかもしれないと考えられています。

また、生体は、ゆらぎを巧みに活用して、小さなエネルギーで効率よく働き、自律性や柔軟性を発揮する仕組みをもっていることがわかりました。
例えば、脳の柔軟な認知の過程やひらめきにもゆらぎが有効に働いていることが検証されています。

スーパーコンピューターとチェスの世界チャンピオンがチェスの試合をして、最終的にはコンピューターが勝ち、このとき約5万Wの電力を消費しましたが、チャンピオンの脳は複雑なシステムにもかかわらず、エネルギーとして1Wしか使っていませんでした。
このように、生体はゆらぎにより、複雑なシステムを省エネでうまく制御しています。
このゆらぎを活用した仕組みはロボット技術やネットワークの制御など様々な分野に応用されています。


脳から出る脳波にも 1/f ゆらぎ があり、脳波と精神活動の間には、極めて深い関係があることが明らかにされています。
脳波は5種類に分類されており、それぞれ、脳波の波形、周波数、意識の状態ともに異なります。

・δ(デルタ)波 : 1~3Hz : 無意識、熟睡している時に出ている脳波
・θ(シータ)波 : 4~7Hz : 瞑想、ひらめき、まどろみ、浅い眠りの時の脳波
・α(アルファ)波 : 8~13Hz : 集中、リラックス、心身ともに安らいでいる時の脳波
・β(ベータ)波 : 14~30Hz : 心配、緊張状態、一般的に日常生活をしている時の脳波
・γ(ガンマ)波 : 30Hz以上 : 怒りや興奮状態の時の脳波

人は、起きて活動しているときなどは、五感(聴覚・触覚・視覚・味覚・嗅覚)の働きにより、意識は緊張している状態にあり、β波が多く現れ、ストレスを招きます。
また、休む暇なく緊張状態で活動していると、β波の状態が続き、ストレスが蓄積され体調を崩すこともあります。
しかし、心身ともに極めてリラックスした状態になると、脳波はβ波からα波へと変わり、さらに開放されると、θ波が現れます。

α波は、安らいでいるときや集中しているときに出る脳波で、健康な人であれば、肩の力を抜き目を閉じて安静にしていれば頻繁に現れます。
α波は、脳内にβ-エンドルフィンなどの快感ホルモンを分泌させ、免疫細胞を活性化し治癒力を高めるとも言われています。

普段からα波やθ波が多く現れるようにコントロールすることができれば、リラックスしたり集中したりできることになります。
その方法の1つとして、 1/f ゆらぎ が様々な形で積極的に活用されつつあります。


このように、健康な生体のリズムは基本的に 1/f ゆらぎ をしているといっても良いでしょう。

研究では、生体のリズムが自然界のリズムと合致したときに人は快感を覚える、という仮説はほぼ間違いないとしています。
よって、ゆらぎ のなかで、1/f ゆらぎ が私たちに心地よさや安らぎを与えてくれるのは、人間の生体リズムも 1/f ゆらぎ になっているからだと言えます。

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○ 1/f ゆらぎ の特徴

ゆらぎの分析

‘ ゆらぎ ’とは何でしょうか。
ゆらぎ 自体をはっきり定義するのは難しいのですが、ゆらぎ とは整然と並んでいるものが少しズレルことを意味し、ものの空間的時間的変化や動きが連続的だけれど一定ではなく、部分的に不規則な様子とも言えます。

ある物理的な量や質が刻々変化する時、その量や質が平均的には一定の周期(間隔)を示しているように見えますが、正確に測定するとわずかなズレが出ていることがあります。
その変化は微妙で、完全に予測できないようなズレとなっています。この予測できないようなズレが ゆらぎ であると言えます。

ゆらぎ とは、時間の経過や空間の変化に伴い、物理的な性質や状態が変化していく様子を表すものです。
現象の変化を測定し、得られた値をグラフに描画していくことで、周波数や音、色、光などの様々な現象の変化を全て波形のグラフに描くことができます。
さらにその波形の変動に規則性を見出すため、数学の「フーリエ変換」という分析方法で、複数の単純な変動に分解することができます。

これは、ある変動がいかに不規則に変化しているように見えても、それらは規則的にゆったり変化している性質と規則的にせわしく変化している性質、というようにいろいろな加減の変化を重ね合わせることによって表現するという手法です。
つまり、どのような変動でも単純できれいな繰り返し変動の重ね合わせとして分析できるという考え方です。

こうして分析したものをそれぞれの成分がどのように含まれているかを、スペクトルという一種の成分分析表に表すとその性質が分かりやすくなります。
例えば、太陽の光をプリズムに通すと、太陽の光の成分が波長(周波数)の違いによって、虹の七色に分離されることはよく知られていますが、これが光のスペクトルです。
無色に見える太陽の光は虹の七色を含んでいることを表しています。
このようにスペクトルに表すといろいろな性質が分かりやすくなります。

ゆらぎについても同じで、いろいろな速さで変化するゆらぎを、ゆっくり変化する成分がどれ位で、速く変化する成分がどれ位の強さで入っているのかを示したものが「パワースペクトル」というわけです。


1/f とは

宇宙スケールの大きい変動から自然現象、生物の生理の変動を分析して調べてみると、ゆったりした変動(振動数が小さく周期が長い)の含まれる成分の度合い は大きく、せわしい変動(振動数が大きくなり周期が短い)になればなるほど、その変動に含まれる成分の度合いは小さくなっていくことがわかりました。

例えば、風速の変化で考えると、微風から強風までの変動幅が大きい変動は比較的ゆったりと起こっています。
そのゆったりとした変化の上に小刻みに、せわしく小さな変動がのって起こっているということです。

つまり、自然界のゆらぎは一見無秩序に見えますが、ゆらぎの大きさ(パワースペクトル)が大きいほど頻度(振動数)が小さくなるという美しい反比例の秩序があります。
一定期間内の同じ振動状態の繰り返しを、周波数fで表すことから、変動の大きさが振動数に反比例している変化は 1/f 1 = 1/f と表現され、‘ 1/f ゆらぎ ’(えふぶんのいちゆらぎ)と呼んでいます。
自然現象をパワースペクトル分析するときれいな 1/f になると言われています。

fとは frequency(フリクエンシィ:周波数、振動数、頻度)の頭文字のfで、周波数とは、振動、波動などの現象が単位時間(ヘルツの場合は一秒)当たりに繰り返される回数で、振動や波動の周期の逆数であり、単位はヘルツ(Hz)が使われます。


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ゆらぎのスペクトル


ゆらぎ現象では、含まれる変動成分の振幅と振動数は広範囲に分布していますので、縦軸横軸ともに等間隔目盛りでグラフを描くよりも、それぞれ等間隔で10倍ずつ増えていく対数メモリを使うと変化がわかりやすくなります。
対数はlog(ログ)という記号で表し、数式では、 y=1/x → log y=-log x と置き換えることができます。
対数は広い範囲に散らばった数値を縮めて変化をわかりやすく捉えるのに便利なスケールです。

このようにして、変化を表す波形をフーリエ変換した値を両対数グラフ(関数グラフの一種)に表すことで、その分布から性質を理解することができます。
このグラフでパワーレベル(P)を縦軸に、周波数(F)を横軸に比例関数的にとり、測定値を点で表示して、ゆらぎを見ます。
ゆらぎには大きく分けて、3種類の性質があります。

1/f ゆらぎ をグラフに表すと、測定値の点は周波数が低くパワーレベルが強い左上から、周波数が高くパワーレベルが弱い右下へ、マイナス45度の角度の直線に沿って描かれ、反比例の法則性を示します。
対象によって、完全にこの形をとるわけではなく、多少のばらつきはありますが、基本的に値が 1/f のラインに沿って多く示されるのは、 1/f にゆらいでいると言えます。

様々な現象の測定値の分布を表示したとき、グラフ上の傾きが 1/f よりきつくなる場合も、緩くなる場合もあります。
一般に、ラインの傾きがきつくなれば、突発的な変化が少なく、次を予測しやすい規則正しい波形になります。
これが‘ 1/f 2 ゆらぎ ’(えふにじょうぶんのいちゆらぎ)と呼ばれるもので、グラフ上では 1/f よりも鋭い角度で右下に下る値となります。
変化の少ない規則的で単調なゆらぎで、時計の秒針や機械的な電子音、砂丘の風紋は、ほぼこの形をしています。

それに対して、傾きが緩やかになれば、突発的な変化が頻発しますから、次を予測しにくい波形になります。
そして、傾きが 0 になると、 P = 1/f 0 = 1 となり、周波数に関係なくパワーレベルが1に集約されるので、高い周波数成分も低い周波数成分も均一に含まれた値は F (周波数)に平行になります。
これを‘ 1/f 0 ゆらぎ ’ (えふぜろじょうぶんのいちゆらぎ)と呼び、一般的に「雑音」と言われ、やかましく耳障りな音や不快感を覚える色彩、苛立ちを感じる配列などがこれに相当します。

つまり、1/f 0 と 1/f 2 の間の、傾き -1 の‘ 1/f ゆらぎ ’は、適度な予測性と適度な意外性とが共存し調和している状態、つまり、規則正しくはないがある法則性をもったリズムと言えます。


○ ゆらぎの活用

実際に‘ 1/f ゆらぎ ’を取り込み、その効果を活用するにはどうすればよいのでしょうか。
その方法は簡単で、‘ 1/f ゆらぎ ’を見たり、聴いたり、体で感じたりすればいいのです。
私たちが日常、癒しを求めてあまり意識せずにやっていること―
そう、五感を使って、豊かな自然の営みや美しい絵画や音楽などの芸術に触れ、リラックスして心身を癒すことです。

外界から 1/f ゆらぎ の刺激を受けることで、生体リズムに生命の躍動がもたらされます。
生物はゆらぎのある環境下で進化し生きてきた過程で、外界のゆらぎに対応しながら、1/f ゆらぎ の刺激を感知すると、無意識のうちに自動的に活用していると考えられています。
人間に限らず、1/f ゆらぎ の刺激を享受することにより生命は活性化するという効果は、動物や植物にも及んでいることが実験で証明されています。


1/f ゆらぎ は解明が進みつつあり、その応用の分野では大きな可能性を秘めています。

音楽では、1/f ゆらぎ をもつ音楽を聴いているときにα波が出やすく、伝統的な名曲は 1/f ゆらぎ を示すことが分かってきました。

最近は癒しの音楽として、リラックス効果を狙って、1/f ゆらぎ をもつ音を重ねてつくられた音楽が、BGM的なものから音楽療法を目的としたものまで、多く出回るようになりました。
乳牛や鶏に 1/f ゆらぎ をもつ音楽を聴かせて飼育した結果、生産増が認められたという報告や食品の熟成、植物の栽培に用いている事例もあります。

医学の分野では、心拍ゆらぎなどから、病を診断する研究が現れました。
心拍や脳波のような健康情報のデータを分析すると、健康なリズムは適度にゆらいでいるため、ゆらぎがないのは不自然で不健康だとしています。
1/f ゆらぎ の電気刺激を臨床に応用して効果が得られたことにより、精神的な影響も深く関係した複雑な生理機能の改善には、不規則性の中の調和( 1/f ゆらぎ )の概念は重要である、とした見解もあります。

ものづくりにおいては、機械で精密に加工してしまうと、1/f ゆらぎ は失われてしまうため、生産性や効率性を優先させて、機械的に大量生産された製品や近代的なビルなどには基本的に 1/f ゆらぎ は存在しないと言われています。
現代のような大量生産、大量消費の社会では、1/f ゆらぎ のあるものは淘汰されてしまい、効率的でゆらぎのないものに囲まれて、息が詰まる思いをすることも少なくないと思います。

そこで、ものづくりに 1/f ゆらぎ を数学的に応用すると、1/f ゆらぎ 規格のものを生産ラインにのせてつくることができます。
既に、商品化されたものも数多くあり、なかには、特許を得ているものもあります。
例えば、生地の糸、デザイン、扇風機、泡風呂、リラクゼーション装置などがあります。

このような発想で日本の伝統的な建築を見直してみると、木と紙で構成され、自然の木肌や細かい凹凸を生かした、かつての日本家屋は、人が生活する場としては、非常によくできていて、理想的な 1/f ゆらぎ をもっていると言えます。
木目構造の年輪の間隔ゆらぎなどは長期に渡る気温変動の 1/f ゆらぎ によるものと推測され、床柱、梁、畳表、竹のすだれ、土壁など、目につくところはほとんど、空間図形として 1/f ゆらぎ 模様をもっています。
生活様式でも日本人は自然と親しみ、そのリズムをうまく取り入れてきたものと思われます。

このように、1/f ゆらぎ の刺激を応用することで、ストレスの多い現代社会に安らぎを与えることができるというわけです。


人間の生体は五感を通して外界から 1/f ゆらぎ を感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経(自身の意志でコントロールできない)が整えられ、精神が安定し、活力が湧くと考えられています。

ヒマラヤハウス® の空間ヒーリング® アートをご活用された方からは、癒されるとか、心地よさを体感できるというご感想をいただいております。
そのようなご感想の理由のひとつとして、 『 空間ヒーリング® 』 の手法には、自然の法則に沿って、生命に躍動を与える 1/f ゆらぎ が存在し、癒しを与えているのではないかと理解しています。

‘ 1/f ゆらぎ ’は自然界の中で人類が長い間接してきた「母なるリズム」であり、人間本来の機能を保つために最適な「生命のリズム」なのです。
1/f ゆらぎ という生命のリズムは快適性や美しさを感じる感性と密接に関係していて、生命を守り、豊かに育んでいると言えます。

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○ ヴェーダのゆらぎ

自然界には‘ 1/f ゆらぎ ’という自然の法則が存在し、私たちはそれを心地よいと感じるとともに、本来の最適な生体リズムを取り戻すのに役立つという研究事実は、純粋な知識‘ヴェーダ’の説く創造原理に照らして、深く理解することができます。


量子的ゆらぎ

現代の科学では、宇宙の創まりは約137億年前、インフレーションのほんの少し前の小さな‘ ゆらぎ ’が、大きな爆発(ビッグバン)となって誕生し、それが成長して、原始銀河を生み、星を創造し、人間を創ったとしています。

宇宙は膨張しているため、インフレーションで仕組まれた構造の種は、熱エネルギーを宇宙空間に放出することで、重力の効果で成長します。
量子論に起因するゆらぎを種として、物理法則の数学的構造は、自ずと秩序が生じ構造をつくり上げていく性質をもっていて、新たな構造や情報が次々と生まれていき、宇宙の多様性を織りなしています。

その事実を裏づけるのが、NASAのWMAP衛星が観測したビッグバンの名残の熱放射である宇宙マイクロ波背景放射の微小なゆらぎです。
宇宙誕生から約38万年後、宇宙の晴れ上がりにより電磁波が電子に妨げられず直進できるようになり、この電磁波が宇宙の全方向からほぼ均等にやってきていて、現在まで伝わってきたものが宇宙マイクロ波背景放射です。

この電磁波の微小なゆらぎが全天にわたって描き出されることで、宇宙の歴史や性質についての様々な理論の妥当性が検証され、成果をあげています。
この観測結果により、宇宙年齢が判明し、インフレーション理論が検証され、宇宙初期の密度ゆらぎが成長し、星、銀河、銀河団の大規模構造が生まれたと考えられており、さらに宇宙の曲率や構成要素を知ることができます。



宇宙マイクロ波背景放射の密度ゆらぎ


物質を構成する原子や分子についても、原子核のなかの陽子と中性子はエネルギーがゆらいで結びついており、また、分子ではそれぞれの原子が電子を交換し合っていて、それぞれがゆらぎのなかでその構造を成り立たせています。

自然界の物理法則には、大きく分けて、重力・電磁力・弱い力・強い力という4つの力があることが知られています。
物理学では、4つの力の根源を遡り、もともと1つの力だったとする統一理論により、統一場を想定しています。
統一場の時間も空間もまた物質もない、無という根源的な状態の‘ ゆらぎ ’が宇宙創生の源泉であるとして、統一理論を証明しようと、超ひも理論などいろいろな説が唱えられていますが、解明されていません。


ヴェーダの説くゆらぎ

こうしてみてきますと、宇宙の創まりから星や銀河の誕生、そこからの物質や生命の出現、さらに私たちの人生に至るまで、総てに‘ ゆらぎ ’が関わっていることがわかります。
科学的には解明しきれていない‘ ゆらぎ ’について、純粋な知識‘ヴェーダ’は根源的に説明しています。

‘ヴェーダ’では、この世界(相対界)は永遠不変の絶対・唯一無二(絶対界)の微かな‘ ゆらぎ ’から、創造主の戯れとして4つの観念(相)の 音・時間・空間・精妙な粒子により創造されていることが、説かれています。
この現象世界の総ては観念であり、全体として一つの観念の別の相の顕れでもあります。

「絶対界」とは、物理学でいう「統一場」または「無」であり、ヴェーダでは「純粋意識の場」とも言われています。
絶対界に相対する現象界である「相対界」が生じる根源となっている、あらゆる可能性の場であり、無拘束な至福に満ちた場です。


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ヴェーダでは、一つの絶対から無常の相対が顕れ、一つの絶対に回帰する、という自己回帰的な変化によって ゆらぎ のリズムが生まれると言われます。
このリズムを形に表現すると螺旋形となり、それが具現化されたものの一つがDNA螺旋だとしています。
DNAは合成され多様に変化することから、ゆらぎ が相対化において創造の多様性を担っていることを示しています。

創造~維持~破壊という宇宙のリズムは ゆらぎ を表しており、このような生まれ変わり死に変わりのサイクルにより、自己(意識)または宇宙の進化が実現できるとされています。
ゆらぎ によって変化し進化をたどることを表現した螺旋形は自然界(宇宙)の歩みの過程であり、人生の道のりとも言えます。

私たちの人生にも自然界のリズムがあって、ゆらいで常に変遷を重ねていきます。
私たちの選択と行動の結果は、ひとつの環境を形成しますが、それに応じて世界は分岐し、無限につくられていきます。
未来は決まっているものではありませんし、かといって、全く予測のつかないことばかりが起こっては行動のしようもありません。
ある程度、行動における予測ができて、意外性もあって変化するので、生きることを楽しめるとも思えます。

私たちの人生や宇宙には、自然の法則に則していろいろな影響が顕れます。
それらのリズムを星の配置と運行をもとに数学的に計算し、人生や宇宙における変化を予測する技術がヴェーダの一部門であるジョーティシュという占星学です。
個人が誕生した瞬間から、その人生がどのような段階を経て進んでいくのかを、それぞれの時期の自然の法則の影響を見ることで予測します。

このような絶対から顕れる相対の無常の ゆらぎ の法則を知ることは、自己を含めた自然界のあらゆる事象の本質を理解することにつながります。

総ては一つから起きている ゆらぎ であり、生と死という相反する事象が起きても、これらは、実は唯一無二の絶対が具現化されたものだという真の知識によって、この相対界に映し出された現象は実体をもたない幻(マーヤ)だと理解することができます。

私たちは、純粋意識の場に目覚めることによって、常に変遷し移ろう ゆらぎ のなかに在りながら、ゆらぎ のない場に立ち、現実世界を真に楽しむことができるようになります。


ヒマラヤハウス® の 『 空間ヒーリング® 』 はヴェーダの叡智より、現実世界の私たちを含めた環境にも、純粋な場が復活するよう求め続けます。

環境に純粋性が増すことで、皆様が本来の世界(絶対界)を認識しやすくなり、ご自身の場を活き活きと活きる、真理の道を見出されることを願っております。